2015年5月30日土曜日

最近出会った絵本のこと。

こんにちは。
なんだか急に夏めいてきましたね。

母の日までは忙しくて季節を感じる余裕もなかった私たち夫婦ですが、気づいたらいきなり夏!でなんだか体がついていかない感じです。

今日は午前中にいらっしゃる予定だったお客様がキャンセルになったので、ちょっと志向を変えて、最近私が読んだお勧めの絵本のご紹介です。

くすのきしげのりさん作の『LIFE』という絵本なのですが、たまたまラジオの読み聞かせで耳にして、すぐに近くの本屋さんに注文した本です。

LIFE(ライフ)という小さなお店のお話なのですが、そこはお店と言ってもだれかが働いているわけではありません。でも品物もおいてあるし、お客さんもやってきます。

お客さんはライフをのぞいて、お気に入りや必需品を持って帰ることができます。その代わりにお手紙と一緒に自分にはもう必要なくなったものを他の人のために置いていきます。

たとえば、小さな男の子がもう読まなくなった絵本を「すごくたのしくっておぼえちゃった。ぼくもたいせつによんだよ」とメッセージを残して置いていき、それをまた小さな赤ちゃんがいる若いご夫婦が持って帰る、そんな感じ。

お話の中で最初に入ってきたお客さんがおじいさんを亡くしたおばあさんで、おじいさんが、育てていた花の種をもうおじいさんはいないから、と置いていくのですが、のちにその種はいろいろな人が持ち帰りたくさんの綺麗な花をさかせます。おばあさんがそれを見たときはどんなにうれしかったことでしょう。

お花や器の販売やお教室をする中で私たちは毎日いろいろなお客さんと触れ合います。忙しい時期は仕事に追われてついついただ、仕事をこなすことに集中してしまいがちですが、お花や器はさまざまな時に寄り添う脇役、と私たちは常日頃から考えています。

お客さんが戻ってきたいと思ってくれるようなこんな心をつなぐ小さなお店になれるようにがんばりたいな、と改めて大切なことを思い出させてくれた一冊でした。


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